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相続の相談先は“ひとつ”じゃない ― 実はこんなに多い、相続に関わる人たち ―

公開日:2026-02-23 00:00

目次

■相続は誰に相談したらいい?

「相続について考えたいのですが、誰に相談すればいいのでしょうか?」

これは、私たち相続コンサルタントがよく耳にする言葉です。

相続は、人生の中で何度も経験するものではありません。
制度や手続きも複雑で、調べれば調べるほど迷ってしまう方も少なくありません。

インターネットで検索すると、
弁護士、司法書士、税理士、社会保険労務士、行政書士
さらに相続を専門とするさまざまな立場の専門家の名前が並びます。

 相続という言葉自体の認知は広がり、
「準備しておくことが大切」という意識も高まっています。

 けれど一般の方から見ると、

それぞれ何が違うのかわからない
誰に最初に行けばいいのかわからない
ひとりに全部相談できるのではないかと思ってしまう

そんな戸惑いが生まれているのも事実です。

 実際の相続は、

法律・税金・不動産・社会制度・家族関係・想い、そして供養まで
暮らし全体に広がるテーマです。

 だからこそ、「誰か一人に全部任せるもの」ではありません。

今回は、相続に関わる人たちの全体像を、
できるだけわかりやすく整理してみたいと思います。

 

■相続に関わる人たちの全体像

法律トラブルが関わるとき:弁護士

・遺産分割でもめている
・遺留分の問題がある
・話し合いがまとまらない。

こうした法的な争いや交渉が必要な場合に対応するのが弁護士です。

調停や裁判など、
トラブル対応が必要な局面で力を発揮します。


不動産や名義変更を進めるとき:司法書士

不動産の相続登記(名義変更)を担うのが司法書士です。

不動産が関わる相続では、
登記の有無が将来の売却や手続きに直結します。
確実に前へ進めるための重要な役割です。


書類作成や手続きのサポート:行政書士

戸籍の収集、相続関係説明図の作成など、
相続に必要な書類を整える専門家です。

手続きが滞りやすい部分を支え、
状況整理をスムーズにする役割を担います。


税金が関係するとき:税理士

相続税の計算や申告を行うのが税理士です。

・相続税がかかるかどうかの判断
・申告の準備
・納税計画など

税金の面で欠かせない存在です。


年金や社会制度の確認:社会保険労務士

・遺族年金
・社会保険の手続き
・会社員・経営者に関わる制度整理

など、公的制度の分野を扱います。

相続は「財産」だけでなく、「制度」も関わるため、
状況によっては重要なサポートになります。


不動産の売却や活用:不動産会社不動産鑑定士

土地や建物をどうするか
・売るのか
・残すのか
・活用するのか。

不動産会社は
売却や活用の実務面を支え、

不動産鑑定士は
評価が必要な場面で専門性を発揮します。


今と将来を踏まえた人生設計:ファイナンシャルプランナーFP

まずは、ご自身とご家族の現状を把握するところから始まります。

・どのような資産があるのか
・収入と支出の流れはどうか
これからどんな暮らしを望んでいるのか

こうした全体像を整理することで、
相続だけに偏らない人生全体のお金の設計が可能になります。

FPは法律や税務の代理を行うことはできませんが、
家族全体のバランスを整え、判断をスムーズにする土台をつくるサポートをします。


全体の整理や方向性づくり:相続コンサルタント

何から考えればいいのかわからない
まだ争っているわけではないけれど不安

そんな初期段階で寄り添うのが相続コンサルタントです。

家族関係や課題の整理、優先順位づけを行いながら、
今必要な専門家が誰なのかを見極め、
適切な専門家へつなぐ司令塔のような役割を担います。


想いを形にするサポート:縁ディングノートプランナー終活アドバイザー

財産の一覧だけでなく、

  • 想いの言語化
  • 家族へのメッセージ
  • 価値観の共有

を支えるのが、縁ディングノートプランナーや終活アドバイザーです。

相続が「争い」になる前に、「対話」へと変える入口の存在と言えるでしょう。


暮らしの整理を支える人:生前整理遺品整理事業者

家の中の整理や不用品の処分など、物理的な整理を支えます。
書類が整い、必要なものが見つかるだけで、相続の手続きは驚くほど進みやすくなります。

物の整理は、気持ちの整理にもつながります。


お墓・供養の専門家:石材店墓地管理者寺院霊園

相続が起きると、同時に「お墓をどうするか」というテーマが浮上することがあります。

・お墓の承継(誰が継ぐか)
・永代供養や樹木葬などの選択
・墓じまいや改葬(お墓の引越し)

これは財産の相続とは別に、家族の想いが深く関わる領域です。


仏壇・供養品の専門家:仏壇店供養事業者

仏壇や位牌の承継、整理、処分、閉眼供養などを支えます。
仏壇は「物」でもありますが、家族の歴史そのものでもあります。

気持ちの区切りを大切にしながら進めるためのサポートです。

  

 

■相続は「専門家選び」ではなく「チームづくり

ここで大切なのは、「誰が一番か」という話ではありません。

税の専門家、法律の専門家、登記の専門家。
制度の専門家、暮らしの整理を支える人、供養の専門家。
それぞれに、できることとできないことがあります

 相続は、必要な人が、必要なタイミングで関わる――
チームで進めるテーマなのです。

 

■相続相談先に迷う時

相続の相談先は、ひとつではありません
けれど、ひとりで抱えるものでもありません

「どの専門家が必要なのかわからない」
「まだ争ってはいないけれど、漠然とした不安がある」

 そんなときは、
相続コンサルタントに相談するという選択肢があります。

相続コンサルタントは、
特定の分野に偏らず中立的な立場で状況を整理し、
必要に応じて適切な専門家へとつなぐ、いわば司令塔の役割を担います。

 詳しくは、こちらのコラムも併せてお読みください。
円滑な承継への道標
https://egao-souzoku.hanamaru-syukatsu.com/20250428

しかし、相続の本当のゴールは
手続きを終えることではありません。

それは、
ご家族の関係が壊れず
これからも穏やかに続いていくこと 

そのために大切なのは、
あなたの想いが、きちんと伝わることです。

 

 

■相続対策の最初の一歩は、ここから

その第一歩として、
私がまずおすすめしているのが「縁ディングノート」です。

 縁ディングノートは、財産の一覧表ではありません。
これからご縁を整えるためのものです。

これまでの人生で大切にしてきたこと。
家族に伝えたいこと。
これからどんな未来を願っているのか。

財産を家族に残すだけでなく、
社会や大切にしてきた活動へ託すという選択肢もあります。

それらを書き出す時間は、
相続を争いではなく、対話へと変えていきます。 

そして、その想いを土台に、
あなたに合った相続コンサルタントを見つけていただければと思います。

大切なのは、「誰が有名か」ではなく、
あなたの想いに寄り添い、あなたの家族の未来を一緒に考えてくれる存在かどうか

相続は問題ではなく、ご縁を整える機会。

焦らず、順番に。

まずは想いを言葉にすることから。
そして、あなたに合う伴走者と出会うことから。

その一歩が、ご自身とご家族にとっての安心へとつながっていくはずです。

 

縁ディングノートプランニング協会推薦
終活・相続の便利帖

 

【筆者プロフィール】

一橋香織(ひとつばしかおり)

相続コンサルタント


 

  • 《経歴》
  • 外資系金融機関を経て、ファイナンシャル・プランナーに転身。
  • これまで19年で7,000件以上の相続相談の実績。
  • 自身の家族で争う相続を経験し、相続の大事なゴールは「縁まんな相続」と実感。
  • 「争う相続をなくし、縁まんな相続の実現」を理念とし、日々お客様と対峙している中で節税優位の相続対策ではなく、笑顔で相続が迎えられる相続の実現のための活動を行っている。



  • 《メディア出演》
  • TBSNスタ」「ビビット」
  • テレビ朝日「たけしのTVタックル」
  • TBSテレビ「バイキングmoreなど)多数。