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放置した空き家が“お荷物”に?損しないための今こそ対策ガイド

公開日:2025-07-07 00:00

目次

親が住んでいた家が空き家になり、
「とりあえずそのままにしておこうかな」
そう思っている方も多いかもしれません。

でも、誰も住まなくなった家には、少しずつ
税金劣化近隣トラブル売却の不利といった
見えないリスクが積み重なっていきます

そのままにしておくことで、
あとになって「もっと早く動けばよかった」と
後悔するケースも少なくありません。

今回は、そんなお荷物になってしまう前に
知っておきたい空き家のリスク今できる対策について、わかりやすくご紹介します。


■ 税金の優遇がなくなることも…?

家が建っている土地には、「住宅用地の特例」という税の優遇があります。
でも、人が住まなくなり、管理がされていない空き家と判断されると、
この特例が解除
されてしまう可能性も。

なんと固定資産税が6になることもあるんです。
近年の法改正で、「特定空き家」に指定されやすくなっているので、
「いつか使うかも」と思っている間に損をすることがあるかもしれません。



(出典:令和5年住宅・土地統計調査 総務省)


■ 家は、人が住まないとどんどん傷みます

空気が動かず湿気がたまり、シロアリ・カビ・雨漏りなどの原因に。
台風や地震で倒壊のリスクが出てきたら、火災保険が適用されないことも。

老朽化した空き家は、いざ売ろうとしたときに
解体しないと買えないですね」とマイナス査定になることもあります。


■ 防犯や近隣トラブルにもつながる

誰も住んでいない家は、人の目が届きません。
ゴミの不法投棄
空き巣不法侵入
・庭木の繁茂や雑草による景観悪化

こうしたことから、近所とのトラブル
最悪の場合は損害賠償責任が発生することもあります。


■ 放置すると“売れにくく”なってしまう理由    

時間が経つほど家は劣化し、
購入希望者は減り、結果的に売りにくくなります。

さらに、相続人が複数いる場合、
時間が経つことで権利関係が複雑化し、
名義が祖父のままで、誰が何をすればいいのかわからない
という状態に陥ることも。

その他空き家率の推移_空き家政策の現状と課題及び検討の方向性_国土交通省令和4年10月資料

(出典:空き家政策の現状と課題及び検討の方向性_国土交通省_令和4年10月資料)


■ 夏休み・お盆こそ、話し合うチャンス!

実家に帰省するこの時期は、
家族で不動産の話をする絶好のタイミングです。

おじいちゃんの名義のままの土地があった
昔のままの登記で、どうしたらいいのかわからない
そんなことがわかったら、ぜひ専門家にご相談を

2024年から相続登記の義務化も始まっています。
知らずに放置してしまうと、あとから大きな手間や費用がかかることもあります。


■ "小さなできること"から未来が動き出す

空き家は、大切な家族の思い出が詰まった場所。
けれど、そのままにしておくことで、
お荷物になってしまうリスクもあるのが現実です。

税金の負担、老朽化による修繕費、近隣トラブルや売却の難航
「もっと早く動いていればよかった」と後悔する前に、
できることから一歩ずつ始めていきましょう。

お盆など家族が集まるこの時期は、
家族の将来について話し合う絶好のチャンスです。

そういえば、あの家どうする?
そんな会話から、未来が動き出すかもしれません

名義が祖父のままというケースも多く見られます。
気になることがあれば、専門家に相談してみてくださいね。
あなたの「そろそろ動こうかな」の気持ち、応援しています。

✾「相続登記ってなぜ必要なの?」と思われる方はこちらのコラムも併せて読んでみてくださいね。【コラムを読む(☚クリック)】


【筆者プロフィール】

稲場 晃美(いなば てるみ)
港区南青山にある、女性にやさしい不動産屋
親の家をどうしよう…” “空き家ってこのままで大丈夫?
そんな不安やお悩みに、やさしく寄り添ってサポートしています。

住まいを選ぶことは、人生を選ぶこと
相続・終活・エンディングノートまで、
「自分らしい生き方」を応援するコンシェルジュとして、
50
代からの人生の選びなおしを全力でサポートしています。

YOLO(人生一度きり)。今こそ、しあわせな未来に向かって一歩を。

((保有資格))
宅地建物取引士/相続診断士/縁ディングノートプランナー/
2
級ファイナンシャル・プランニング技能士(FP2級)/住宅ローンアドバイザー/
笑顔相続道正会員/ など