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相続登記ってなぜ必要なの?

公開日:2024-12-30 06:00

目次

令和6年4月1日から「不動産相続登記が義務化」されました。

不動産を持っている方が亡くなると、3年以内に相続登記手続きをしなければならなくなりました。でも、「相続登記って何?なぜ必要なの?」と疑問に思われる方も多いでしょう。

今日は、相続登記についてわかりやすくお話しします。


1. 相続登記の意味と最新ルール


◉ 相続登記とは?

  • 相続登記とは、亡くなった方の不動産の名義を、新しい所有者に変更する手続きです。
  • この手続きをしないと、不動産の名義がそのままになってしまい、新しい所有者が正式に認められません


◉ 相続登記の新ルール

令和6年の法改正のポイントは以下の通りです。

  • 💡その1
  • 相続したことを知った日から3年以内に登記
  • ※正当な理由なく義務に違反した場合、10万円以下の過料が科される可能性があります。

  • 💡その2
  • 義務化前の相続も対象
  • ※義務化前に相続したことを知った不動産は令和9年3月末までに登記する必要があります。



      2. なぜ相続登記が必要なのか?

      登記簿を見ても所有者がわからない「所有者不明土地」が全国で増えたことが社会問題になっています。

      なぜ、所有者がわからないことが社会問題になるかというと、不動産の適切な管理がされず周辺環境に悪影響を与えたり、所有者の探索に時間と費用がかかることにより、不動産取引に阻害する原因となることもあるからです。

      社会問題というだけではなく、円満な家族にとってなぜ必要なのかポイントをお伝えします。


      ◉誰が所有者なのかを明確にするため

      相続登記をすることで、法的に不動産の新しい所有者として認められます。登記をしないままにしておくと、不動産の所有権が曖昧になり、第三者とのトラブルに巻き込まれる可能性があります。また、不動産を売る、貸す、担保にするなどの手続きも、登記が完了していないとできません


      ◉家族間のトラブルを防ぐため

      相続人が複数いる場合、「誰がどの不動産を引き継ぐか」が明確でなければ、家族間で争いが起こる可能性があります。 特に、遺言がない場合は相続登記手続きを進めることで財産分与が正式に確定し、家族間の信頼関係を守ることにつながります。というのも、相続登記が行われないと、次の世代にまたがる相続が発生し、法定相続人がどんどん増えてしまいます。その結果、「誰が所有者か」の権利関係を確定させるのに手間暇が余計にかかることが、無用な争いの種になる可能性もあるからです。


      3. 相続登記を怠ると発生するリスク

      不動産相続のご相談を受ける際に、よく皆様にお話しするのは、
      お隣の土地が相続登記なされていない場合において、その土地と自分の土地の境をはっきりさせたい時などにお隣の土地所有者の住所が簡単にわからなくなったら困りませんか?ご自身の土地・不動産であるということを対外的に証明する一つとして相続登記は必要です。

      『固定資産税を払っていれば大丈夫』相続税がかからないから必要ない』と考える方も多いですが、もしその不動産を売りたいと思ったとき、何代も前から相続登記がされていなかった場合には、その分だけ費用がかさんでしまいますですから、不動産の現在の所有者を正しく名義変更するためにも、相続登記を早めに行うことをおススメしています。

      ご相談またはご不明な点等ございましたら、お気軽にお問い合わせください。

       



      (法務省)相続登記義務化に関するサイト:https://www.moj.go.jp/MINJI/souzokutouki-gimuka/index.html


      【筆者プロフィール】

      稲場晃美(いなば てるみ)

      株式会社 高田デザインスタジオ 代表取締役

      「お金と不動産相続のコンシェルジュ」

      (保有資格)

      • 宅地建物取引士
      • ファイナンシャルプランナー(AFP
      • 相続診断士
      • 笑顔相続道正会員

      【筆者へのお問い合わせ】

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