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お盆に実家へ帰ったら、仏壇より先に「冷蔵庫」を見てください

公開日:2026-08-14 12:00

目次

   

■お盆に実家へ帰ったら「冷蔵庫」を見てほしい理由


お盆に実家へ帰ったら、仏壇より先に「冷蔵庫」を見てください。

こんなことを書くと、
「ご先祖様に失礼では?」
と思われるかもしれません。

もちろん、お墓参りも仏壇に手を合わせることも大切です。

けれど、相続や終活の相談に長く関わっていると、もう一つ、とても大切だと思うことがあります。

それは、

亡くなった人を想うお盆だからこそ、今、生きている家族の暮らしにも目を向けてほしい

ということです。


■親の変化は、暮らしの中に表れる


久しぶりに帰った実家。

冷蔵庫を開けてみると、同じ食品がいくつも入っている。
賞味期限の切れたものが増えている。
以前ならきちんと整理されていたのに、なんとなく雑然としている。

もちろん、それだけで何か問題があると決めつけることはできません。

ただ、こうした「以前とは少し違うな」という変化は、離れて暮らしているからこそ気づけることがあります。

見るところは、冷蔵庫だけではありません。

テーブルの上に郵便物が積み重なっていないか。
薬はきちんと管理できているか。
電球が切れたままになっていないか。
庭や玄関が以前より手入れされなくなっていないか。

電話をすればいつも元気な声。

「大丈夫、大丈夫」
「まだ何でも自分でできるから」

親はそう言うかもしれません。

そして子どもも、その言葉を聞くと安心します。

でも、「元気」と「何も困っていない」は、必ずしも同じではありません。

ここで大切なのは、いきなり

「そろそろ終活したら?」
「通帳はどこ?」
「遺言書を書いておいたほうがいいよ」

と切り出すことではありません。

むしろ、そんな話をしないほうがよいことさえあります。

「最近、買い物はどうしてる?」
「病院へ行くの、大変じゃない?」
「この家で困っていることない?」

そんな何気ない会話からで十分です。


■お盆だからこそ、家族の「これから」を話してみる


終活というと、遺言書、相続、葬儀、お墓、エンディングノートなど、「死んだ後の準備」を思い浮かべる人が少なくありません。

でも本当の終活は、もっと手前にあります。

これからの暮らしを、どう安心して続けていくか。

その延長線上に、介護や財産管理、相続、そして亡くなった後のことがあります。

考えてみれば、お盆は少し不思議な時間です。

亡くなった人を迎えながら、生きている家族が同じ場所に集まる。

昔の写真を見たり、
「あのときはこうだったね」と話したり、
子どもの頃の思い出が突然よみがえったりする。

過去を懐かしむ時間の中に、実は「これから」を考える入口がたくさんあります。

だから今年のお盆、実家へ帰ったら、相続の話を無理にする必要はありません。

終活の話を切り出そうと、構えなくても大丈夫です。

ただ少しだけ、家の中を見てください。

そして、親の暮らしを見てください。

去年のお盆と何か変わっていないか。

何か困っていることはないか。

そしてできれば、一緒にご飯を食べながら、たくさん話してください。

ご先祖様に手を合わせることと同じくらい、
今ここにいる大切な人の「これから」に目を向ける。

そんなお盆の過ごし方があってもよいのではないでしょうか。

終活は、「もしものとき」のためだけにするものではありません。

まだ元気な今を、少しでも長く安心して暮らすためにするものなのです。


 【筆者プロフィール】

一橋香織(ひとつばしかおり)

相続コンサルタント


     

    • 《経歴》
    • 外資系金融機関を経て、ファイナンシャル・プランナーに転身。
    • これまで19年で7,000件以上の相続相談の実績。
    • 自身の家族で争う相続を経験し、相続の大事なゴールは「縁まんな相続」と実感。
    • 「争う相続をなくし、縁まんな相続の実現」を理念とし、日々お客様と対峙している中で節税優位の相続対策ではなく、笑顔で相続が迎えられる相続の実現のための活動を行っている。

    • 《メディア出演》
    • TBS「Nスタ」「ビビット」
    • テレビ朝日「たけしのTVタックル」
    • TBSテレビ「バイキングmoreなど)多数。