少子化の先に待つ “おひとりさま相続”という現実 〜その時、あなたのお金はどこへ行く?〜
公開日:2025-06-09 00:00
目次
昨日、厚生労働省が発表した人口動態統計(速報)によると、
2024年に生まれた赤ちゃんの数は68万6061人と、ついに70万人を割り込みました。
統計のある1899年以降、過去最少だそうです。
ちなみに、1人の女性が生涯に産む見込みの子どもの数「合計特殊出生率」も1.15と、1947年以降で最低水準。
(出典:朝日新聞デジタル)
■「おひとりさま」「予備軍」急増中
少子化が進む一方で、亡くなる方の数は年々増加。
このままでは、親や兄弟姉妹、子どもがいない「おひとりさま」や、今は家族がいても将来的にひとりになる「おひとりさま予備軍」が、どんどん増えていく未来がやってきます。
■ 相続人がいないと、遺産は国へ
知っていますか?
3親等以内に相続人がいない方が亡くなると、その財産は国庫(国のもの)になります。
実際、2023年度に国庫に入った額は1015億円。
これは、行き場のなかった“誰かのお金”です。
一生懸命働いて貯めてきたお金が、誰の役にも立たず、ただ国に吸収されるだけだとしたら…。
それって、少し切ないですよね。
■ 生きている「いま」がチャンスです
こうした事態を防ぐには、元気なうちに対策をすることが大切です。
「お金の行き先」や「身の回りのこと」を自分で決める手段は、実はたくさんあります。
・遺言での遺贈
・将来判断能力が衰えたときのための委任契約や任意後見契約
・そして、亡くなった後の手続きをお願いする死後事務委任契約
これらの契約を専門家と一緒に整えておくことで、安心して“その日”を迎える準備ができるのです。
■ いざという時に困る人
大切なのは、「そのうち…」ではなく「今すぐ」。
ネットの情報だけでは不十分なこともあるからこそ、信頼できる専門家の存在が、あなたの安心を支えてくれます。
「自分は関係ない」は一番キケンかも。
「とりあえずまだ家族いるし、大丈夫でしょ」
「まだ若いし、そんな先のこと考えなくても」
そう思っている方ほど、いざという時に困ります。
備えは、必要な人より“考えた人”に訪れる安心です。
あなたのお金や想いが、ちゃんと届いてほしい人に届くように。
そのために、**「縁ディングノートを書いておくこと」**も、立派な“愛ある準備”なのです。

【筆者プロフィール】
一橋 香織(ひとつばし かおり)
- 笑顔相続コンサルティング株式会社 代表取締役
- 笑顔相続サロン®本部 代表
- 一般社団法人縁ディングノートプランニング協会 代表理事
- 一般社団法人アクセス相続センター 理事
- 《経歴》
- 外資系金融機関を経て、ファイナンシャル・プランナーに転身。
- これまで18年で6,000件以上の相続相談の実績。
- 自身の家族で争う相続を経験し、相続の大事なゴールは「縁まんな相続」と実感。
- 「争う相続をなくし、縁まんな相続の実現」を理念とし、日々お客様と対峙している中で節税優位の相続対策ではなく、笑顔で相続が迎えられる相続の実現のための活動を行っている。
- 《メディア出演》
- TBS「Nスタ」「ビビット」
- テレビ朝日「たけしのTVタックル」
- TBSテレビ「バイキングmoreなど)多数。
- 《著書》
- 家族に迷惑をかけたくなければ相続の準備は今すぐしなさい(PHP)
- 終活・相続の便利帖(日本法令)
- はじめての遺言執行(日本法令)共著 その他、日本法令で共著11冊
- 【筆者への問い合わせ】
- 〒104-0061
- 東京都中央区銀座1-20-14 KDX銀座一丁目ビル1階
- TEL 03-3567-6777