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家族で過ごす「いつものお正月」が次の世代へ伝えるもの

公開日:2026-01-05 00:00

目次

新年あけましておめでとうございます。

お正月の朝、少し空気が澄んで感じられたり、
いつもより静かな時間が流れているように感じたりしませんか。

テレビをつければお正月番組、食卓にはおせちやお雑煮。

特別なことをしなくても、
「ああ、新しい年が始まったんだな」
と自然に実感できるのが、日本のお正月です。


■子どもの頃、お正月をどのように学びましたか?

子どもの頃を思い出すと、
「お正月って何?」なんて、あらためて聞いた記憶はあまりありません。

でも、門松が立っていて、しめ縄が飾られていて、
「年が明けたらあいさつしなさい」
「三が日は初詣に行き、お節を食べて家族で過ごすもの」

祖父母や親から、説明というより“当たり前の暮らし”として教わってきました。

考えてみれば、日本の伝統行事やしきたりの多くは、
誰かに改まって語られるものではなく、
そばで見て、真似して、
自然と身についてきたものだったのだと思います。

お正月もそのひとつです。


■自然と家族の想いが詰まっている日本のお正月

昔の日本では、お正月は単なる年の始まりではなく、
年神様(としがみさま)」を家にお迎えする大切な期間と考えられてきました。

年神様は、その年の五穀豊穣や家族の健康、無事に一年を過ごす力を授けてくれる存在。

だから年末には大掃除をして家を清め、門松を立て、しめ縄を張り、鏡餅を供えたのです。 

とはいえ、昔の人もきっと、難しい理屈を語っていたわけではありません。

「年の神様が来るから、きれいにしようね」
「お正月は特別だから、静かに過ごすんだよ」

そんな一言一言が、暮らしの中に積み重なっていたのでしょう。 

門松は、年神様が迷わず家に来られるように立てる“目印”。

しめ縄は、清らかな場所を示す結界。

鏡餅は、年神様へのお供えであり、その力を分けていただくもの。

おせち料理も、「お正月くらいは台所仕事を休めるように」という知恵と、食材一つひとつに願いを込めた、ありがたい料理です。
黒豆はまめに働けるように、数の子は子孫繁栄、田作りは豊作祈願。

意味を知っても知らなくても、そこにはちゃんと、家族を思う気持ちが込められていました。



■何気ない会話の中に受け継がれる家族の伝統

年末年始は、家族が集まりやすい時期です。

特別な話題を用意しなくても、

「この家のお雑煮って、ずっとこれだよね」
「昔はおばあちゃんが全部やってくれてたね」

そんな何気ない会話の中に、すでに“伝統”は息づいています

正月の意味を語らなくてもいい。
教えようとしなくてもいい。

ただ一緒に食べて飾ってあいさつして同じ時間を過ごす

それだけで、日本人が長い時間をかけて大切にしてきたものは、ちゃんと次へとつながっていきます



■“いつもの”お正月がかけがえのない時間

 忙しい毎日の中では、つい忘れてしまいがちな行事やしきたり。
でも、お正月だけは、少し立ち止まって、「今年も無事に迎えられたね」と言える時間が残っています。

新しい年の始まりに、特別なことをしなくても構いません。
いつものお正月を、いつも通りに過ごすこと
それ自体が、もう十分に“豊か”で、意味のある時間なのだと思います。

 今年も皆さまにとって、穏やかで、実り多い一年になりますように。


【筆者プロフィール】

一橋香織(ひとつばしかおり)

一橋香織


  • 《経歴》
  • 外資系金融機関を経て、ファイナンシャル・プランナーに転身。
  • これまで18年で6,000件以上の相続相談の実績。
  • 自身の家族で争う相続を経験し、相続の大事なゴールは「縁まんな相続」と実感。
  • 「争う相続をなくし、縁まんな相続の実現」を理念とし、日々お客様と対峙している中で節税優位の相続対策ではなく、笑顔で相続が迎えられる相続の実現のための活動を行っている。


  • 《メディア出演》
  • TBSNスタ」「ビビット」
  • テレビ朝日「たけしのTVタックル」
  • TBSテレビ「バイキングmoreなど)多数。