おひとりさま時代に必要なのは「お金」より「縁ディングノート」だった
公開日:2026-01-19 00:00
目次
■おひとりさまの不安は本当に「お金」だけ?
「老後にいくら必要か」
「貯蓄は足りるのか」
日頃からご相談を受けさせていただく中で、こんな言葉を耳にします。
そしていつも感じるのは、
「老後の資金はいくら必要か」というお金の不安よりも、
「何も決まっていなかったこと」によって起こる問題の方が、
はるかに深刻ではないかということです。
配偶者も子もいない、もしくは親族と疎遠なおひとりさまが、
何も対策をしていないと、もしものときに「きちんと動いてくれる人」がいません。
その結果、周りの人たちは本人の意思が分からないまま判断を迫られるという事態になってしまいます。
また、こういったお声を聞いたこともあります。
・「財産は十分にあったはずなのに、どこに何があるのかわからない
」
・「延命治療についてどうしたいか聞いていなかった
」
・「葬儀やお墓の希望が全く分からず困った」
これらの問題はとても深刻です。
本当にお金だけあれば解決できることでしょうか?
■なぜ「縁ディングノート」が大切なの?
筆者はお金より先に大切なものは「その人の情報と意思」だと考えています。
縁ディングノートがあれば、
周りはその人の情報と意志を知ることができ、
終活や相続の現場で極めて重要な役割を果たしてくれるからです。
財産の情報や医療や介護に対する希望、
亡くなった後にしてほしいことなど、
生前から死後に至るまで手続きを
スムーズに進めるための道しるべとなってくれるのです。
※縁ディングノートとは「終活」のためだけではなく、
大切な人や家族との「ご縁を深めるノート」を言います。

■縁ディングノートは「意志を見える化」できるツール
では、どのようなことに役立つか、いくつか具体的に挙げてみたいと思います。
〇「緊急時・入院時の対応」
・連絡してほしい人
・介護が必要になった場合の希望
・延命治療に対する考え
などの情報があれば、
周囲は本人の意思として判断をすることができます。
〇「財産の所在」
相続人がいない、または疎遠な場合、預貯金や不動産の存在が把握されないままです。
相続人がいない場合は、最終的に国庫に帰属するという事態も・・・
どこに何があるのかを整理し、
所在を明らかにしておくことでそれらを防ぐことができます。
〇「亡くなった後にしてほしいこと・してほしくないこと」
葬儀やお墓について、
遺品整理、大切なペットの行き先など、
遺言書では伝えきれない気持ちの部分を残すことができます。
おひとりさまだからこそ明確にしておく必要があり、
このように、普段は話しにくい内容でも、
書くことで「見える化」し、
手続きをしてくれる人へ明確に伝えることができるのです。
■縁ディングノートが教えてくれた問題点を対策へとつなげる
さらに、縁ディングノートを書くことで、
さまざまな問題点を自覚することができます。
例えば
・相続人がいない、または特定ができていない
・遺言書が必要な状況である
・死後事務を任せる人がいない
・認知症など判断能力が低下した際の対策ができていない
など
縁ディングノートがあるからこそ、
遺言書の作成・任意後見契約・死後事務委任など、
「専門的な対策」へ正しくつなぐことができるのです。

■大事なことはどのように生きてどのような最期を迎えたいか
"おひとりさま世帯"は現在では決して珍しくありません。
結婚を選ばない方、配偶者と死別した方、子がいない方・・・
人生の形はさまざまです。
「おひとりさまだから自分の望む最期を迎えられない」ということが決してないように、
縁ディングノートを今から書いていただきたいと思います。
これはおひとりさま時代を生きる
最も現実的で効率的な対策ではないでしょうか。
お金の準備や対策はもちろん大切ですが、
おひとりさまはまず、「縁ディングノート」を書いて、
情報や意思をしっかり伝える準備から始めていきましょう!

【筆者プロフィール】
谷口 江利子(たにぐち えりこ)
相続コンサルタント
株式会社 谷口総合相続事務所 代表

大阪を中心に相談会やセミナーを開催。 生前対策から死後事務まで、 |
・縁ディングノートプランナー®
・相続診断士
・福祉住環境コーディネーター2級
・縁ディングノートプランナー 大阪支部 事務局
・笑顔相続サロン®関西 代表
・笑顔相続道@正会員
【筆者へのお問い合わせ先】
株式会社 谷口総合相続事務所
電話:070-7571-4389
Email:taniguchi@ts-souzoku.co.jp


