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わたしとこの子(ペット)の終活

公開日:2024-03-18 06:00

目次

日頃から終活の相談のなかで、ペットについても多くの相談をいただきます。

まさに家族の一員として愛し愛される存在として生活に欠かせない対象となっている方も多いのではないでしょうか?

ペットは、人々にとって様々な利益をもたらします。例えば、癒しやストレス軽減の効果があり、孤独感を減らし、運動不足の解消や社会的な結びつきの促進にも役立ちます。この様なことから、コンパニオンアニマルとも言われています。

ペットも家族の一員です。ペットのことを家族全員で共有しておくことも大切なことです。そこで、この子(ペット)のことについて何を知っておくべきか、何を決めておくべきかについて、以下にまとめてみました。

【あなた自身の「もしも」の時とは?】

具体的にあなた自身の「もしも」をいくつかのパターンで考えていきましょう。

  • 病気で入院してしまった場合
    • 誰がお世話をしてくれるのでしょう?
    • 養育費はどうしますか?
    • あなたと同じように、この子と接するための情報を簡単に伝える事が出来ますか?
    • 認知症になってしまった場合
      • 一緒に暮らすことが出来ますか?
      • もし施設に入るとなった場合、誰が面倒を見てくれるのでしょうか?
      • その養育費は?
    • 万が一亡くなってしまった場合
      • 誰がお世話をしてくれるのでしょう?
      • 養育費はどうしますか?
      • 遺産分割協議がスムーズに進まずこの子が巻き込まれてしまうこともあります。
      • 相続人がこの子のお世話を拒否した時、この子はどうなってしまうのでしょうか?

【あなた自身の「もしも」の時この子のために考えておく対策とは?】

この子が途方にくれるような状況は避けたいですよね。この子にはなるべく幸せに暮らしてほしいものです。

  • 必要な対策は?
    • もしもの時、この子を託せる先を検討し、しっかりと依頼をしておくことが重要です。
    • その際の養育費の金額や支払い方法なども決めておくと、お互いに安心です。
    • この子の引き渡し方法(あなた自身の手で引き渡せない場合)についても考えておく必要があります。
    • 認知症になってしまった場合、あなた自身が決めることが出来なくなってしまうので、あらかじめ決めておき、出来れば公正証書等を残しておくことが大切です。
    • あなたが、亡くなってしまった後については、遺言で託す先と養育費を明確にしておくことでこの子も安心して暮らしていけますね。遺言が万が一のお守りとなるケースが多いです。

【この子のこと(ペットの情報)】

次に、この子について大切な情報とはなんでしょう?具体的に考えていきます。

  • この子について。
    • 名前・性別・誕生日・血統書
    • この子のルーツ
    • 持病・病歴・アレルギー
    • ペット保険加入状況
    • 好きな事・苦手な事
    • 常時食べているものやおやつ
    • かかりつけの病院
    • かかりつけのトリミングサロン
    • この子とのこれからのこと。

この子との今後の生活に想いを馳せ、限りあるこの子との時間を思い切り楽しむ計画を立てます。

  • 一緒に行きたい場所
    • やってみたいこと
    • コンクールの計画など
    • この子の万が一の時。

この子に万が一のことがあった場合の希望についても具体的に考えておきます。

  • エンゼルケアの希望
    • 葬儀・供養の希望
    • 納骨の希望

ここまでくると、ピンとくる方も多いと思いますが、実はこの内容は人のエンディングノートに似ています。人のエンディングノートのように、これらの項目を記録しておくことにより、あなたの「もしも」の時、この子をスムーズに安心して託すことが出来ますし、安心してこの子との今後の生活に集中でき、この子との生活がより楽しく充実してくるはずです。

当社では、『konokonokoto』ノートというノートを製作し、この子の事をノートに書き留めるお手伝いをしています。

【この子と共に、あなた自身の終活も必要!】

前述した、あなた自身の「もしも」の時。万が一の時「今何もしないとこの子はどうなるか?」という視点で問題点を洗い出してみましょう。そして、その問題点を今のうちに解決しておくことが重要です。

更に大切なのは、決めた内容を実行できるようにしておくことです。

例えば、あなた自身が亡くなった後、この子を託す先と養育費を決めたとします。その養育費をどのように捻出しますか?そして託す先にどのように渡しますか?

この子の引き渡しはどうしますか?

この場合は、遺言を作成し遺言執行者に養育費とこの子の引き渡しを託すことがベストな選択肢の一つとなります。ただ、遺言を作成するとなると、この子以外のことも考えておくべきですね。あなた自身についても深く考えて決めておく必要があるのです。

ペットは大切な家族の一員です。いざという時に「ちゃんと準備しておけばよかった」と後悔しないように、懸念事項については早めに対策し、ペットとの人生を安心して明るく楽しく暮らしていきましょう。

終活・相続対策という観点から考えると、生前に考えておきたいことは、この子のことだけではありません。この子の幸せを考える事ことをきっかけに、ご自身の終活や相続対策の重要性に気づかれる方も少なくありません。

この機会に、この子はもちろん、あなた自身やあなたの家族の幸せを考え、終活や相続対策を検討してみませんか?

最後まで読んでいただきありがとうございました。

栗原久人

「笑顔相続サロン®静岡」代表
「FP事務所 LP想暖や」代表 
「保険代理店 有限会社シー・フィールド」代表取締役
「Dog care salon Oli」代表
〒427-0005 静岡県島田市岸町643-4   電話 0547-33-1666
Eメール c-field@c-field.com 
HP https://egao.lpsoudanya.com/

上級相続診断士・終活カウンセラー・ファイナンシャルプランナー(AFP)生前整理カウンセラー・住宅ローンアドバイザー・縁ディングノートプランナー
ファイナンシャルプランナー歴・保険代理店経営歴共に20年、ライフプランや家計の見直し等の相談件数は2000件以上。
2019年笑顔相続サロン®静岡を開設 特に相続診断士×ファイナンシャルプランナー×終活カウンセラーの要素を活かした、終活+生前+相続のトータル対策を得意としている。

著書
「良い相続 悪い相続 チャートで把握する相続危険度」日本法令 共著
「もう会えないとわかっていたなら」扶桑社 共著
「専門用語を使わない!相続ワードの伝え方」日本法令 共著