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預金口座管理制度とは

公開日:2024-02-19 06:00

目次

はじめに

日本の金融システムは、2024年度5月までに預金口座管理制度という新たな制度を導入し、社会保障制度や税務執行の効率化を目指しています。
これは正式には、『預貯金者の意思に基づく個人番号の利用による預貯金口座の管理等に関する法律』というそうです。

相続の現場では、「故人がどこの金融機関に口座を持ってたかわからない。」という相談を

受けることがありますが、この制度によってその問題が解消されるのでしょうか。

預金口座管理制度とは

預金口座管理制度は、マイナンバーと預金口座を紐づけて管理する制度です。具体的には、金融機関は預金者からのマイナンバーの提供を受け、それを預金口座に紐づけてデータベースに記録します。これにより、マイナンバーによる預金口座の検索が可能となります。

制度の目的と効果

この制度の導入により、社会保障制度や税務執行における資力調査や税務調査の実効性が高まると見込まれています。また、預金保険・貯金保険制度におけるペイオフのための預金額の合算(名寄せ)において、金融機関が預金に付番されたマイナンバーを利用することが可能となります。

提出義務とプライバシー

ただし、顧客にはマイナンバーの提出義務がないため、提出に応じてもらえない場合、付番をする必要はありません。これは、個人のプライバシーを尊重するための措置であり、個人情報の適切な管理と利便性の向上を両立するための工夫と言えます。

相続時に大活躍か?

新制度を利用していた人が亡くなった場合にこの制度を使えば一括で口座情報を取得することができます。
他にも「生命保険契約照会制度」「証券保管振替制度(ほふり)」と併せて用いれば、故人の財産は一つの金融機関にて一括で特定できるということになりますね。

手続きに関してのイメージはhttps://www.cao.go.jp/houan/pdf/204/204gaiyou_4.pdf
を参照ください。
ただし、故人がこの制度を利用していなければ絵に書いた餅となります。
この制度を使うのがいいか、あるいは従来通りエンディングノートなどに記載しておくのがいいかは本人の自由ですが、何もしなければ万が一の際に相続人が財産調査で困ることは変わりませんね💦

一橋香織

笑顔相続コンサルティング株式会社 代表取締役 
笑顔相続サロン®本部 代表
一般社団法人縁ディングノートプランニング協会 代表理事
一般社団法人アクセス相続センター 理事 

《経歴》
外資系金融機関を経て、ファイナンシャル・プランナーに転身。
これまで17年で5,000件以上の相続相談の実績。
自身の家族で争う相続を経験し、相続の大事なゴールは「笑顔相続」と実感。
「争う相続をなくし、笑顔相続の実現」を理念とし、日々お客様と対峙している中で節税優位の相続対策ではなく、笑顔で相続が迎えられる相続の実現のための活動を行っている。

《メディア出演》(TBS「Nスタ」「ビビット」テレビ朝日「たけしのTVタックル」TBSテレビ「バイキングmoreなど)多数。

《著書》

家族に迷惑をかけたくなければ相続の準備は今すぐしなさい(PHP)
終活・相続の便利帖(日本法令)
はじめての遺言執行(日本法令)共著 その他、日本法令で共著7冊

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